記憶と整理の話 ~300億の脳細胞と1万本の手~
記憶するとは、シナプスを増やすことです。
シナプスとは、脳細胞同士が手を伸ばし合ってつながり合う場所(接地点)のことです。
あなたが何かを繰り返すと、それが記憶になります。
年とともに、記憶が衰えるのではありません。
年とともに、繰り返すが苦手になるのです。
子供は、繰り返すことが好きです。
だから、淡々と練習を繰り返す。
それに対して、大人になると、頭が良くなってしまい、すぐに飽きてしまします。
それは悪いことではありません。
飽きることで、次の経験をしたくなるからです。
「自分は飽きっぽいなあ」、と感じたら、小さな変化をつけながら、繰り返します。
そんな工夫が必要です。
決してマイナスに取らないことです。
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繰り返すことが、記憶の基本です。
シナプスは、繰り返すことで形成されます。
しかし、時々、覚えているはずなのに、思い出せないことがあります。
それは、情報の整理がまだ上手くないのです。
ぱっと思い出すことができる情報というのは、きれいに頭のなかで整理されています。
これは、机の中の文房具と同じです。
整理されていれば、必要な物がすぐ見つかるのです。
それから、情報量が増えれば増えるほど、思い出すのに時間がかかるようになります。
年とともに記憶が悪くなるのではなくて、年とともに、情報が増えて、思い出しにくくなっているのです。
物事をよく見て分類し、整理して覚えましょう。
そうすることで、すぐに思い出せる能力が身につくのです。
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15歳ごろから、体の成長は止まります。
脳の大部分も細胞分裂しなくなります。
脳細胞の数はその後ほぼ変化しません。
しかし、細胞自体が、手を伸ばし、他の細胞とくっつきます。
その手の数、なんと、1万本です。
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人の脳細胞はおよそ300億個ほどあると言われています。
その一つ一つが、1万本の手を伸ばし、シナプス=記憶を支えます。
だからこそ、人の能力は無限なのです。
やればできる、といいますが、やればシナプスが増えて、できるようになる、という事です。
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一つの種から、芽が出て、何百もの枝に分かれ、何千もの葉を生み出します。
人の脳細胞も自然の産物です。同じことが、ミクロの世界でも起きているのです。
自然の摂理には正直圧倒されます。
そんな脳を、今日もフルに活かして、素敵な一日をお過ごしください。
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